今晩は。今回は画素ごとの濃淡変換についてです。
画素ごとですので、入出力を関数で与える事が出来ます。この関数は階調変換関数と呼ばれています。そして、この関数をグラフで表したものがトーンカーブです。
入力ピクセルをx、出力ピクセルをy、階調変換関数をfとすると、次のような式になるわけです。
y = f(x)
一番簡単なのが、自分自身の写像です。
f(x)=x
グラフはFig.1に示した通りです。
Fig.1:そのまま
以降いくつか代表的なものを示します。
・折れ線型トーンカーブ
直線のみで構成される単純なトーンカーブです(Fig.2)。コントラスト調整に使われたりします。
Fig.2:折れ線型トーンカーブ
・ガンマ変換(gamma transform)
ガンマ変換は次式で表されます。
y=255*(x/255)^(1/γ)
γを変えていったときのトーンカーブをFig.3に示します。
(上からγ=3.0, 2.0, 1.5, 1.0, 0.66, 0.5, 0.33)
コントラストを調整することもできます。
Fig.3:ガンマ変換
・ネガ・ポジ反転
トーンカーブはFig.4で、入力画像と、出力画像とは濃淡が反転しています。
Fig.4:ネガポジ反転
・ソラリゼーション(solarization)
トーンカーブはFig.5。元々は写真制作時の暗室テクニックだったそうです。
Fig.5:ソラリゼーション
・擬似カラー(pseudo color)
擬似カラーはグレースケールの画像に対して施します。
RGBそれぞれでトーンカーブが異なります(Fig.6)。
Fig.6:擬似カラー
実際に画像に対しトーンカーブを適用してみます。
・ガンマ変換
サンプルは左の画像です。北海道のテレビ塔を携帯電話のカメラで撮ったものです。逆光気味で見難いです。
この画像に対しガンマ変換(γ=2.0)をかけたものが右の画像です。暗い部分のコントラストが上がって見やすくなっています。
・ソラリゼーション
サンプル画像は札幌時計台…では無く、その付近の道をカメラを揺らしながら撮影したものです。
ソラリゼーションをかけると右の画像になります。
どうなってるのか良く分からないかもです。
(ちなみに上2つの写真は、北海道旅行の際に撮ったものです。)
・擬似カラー
サンプル画像は、懲りずに「耳」です。グレースケール化しています(2値画像化はしていません)。
濃淡の若干の変化でも、色の差がよく分かります。サーモグラフィーを思い出します。
次は線形フィルタを扱えれば、と思います。
2008年9月8日月曜日
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