今宵は相関次元法というのを用いてフラクタルな図形の次元を求めてみます.
相関次元法では,以下で定義される相関積分を求めます.
H(x)は以下で定義されるHeaviside関数です.
ただし,P1, P2, …, PNは,
Pi=f(Pi-1)
という関係にあります.
また,|Pj-Pi|は,m次元空間内でのPiと,Pjの距離で,以下に定義します.
rを変化させ,log2(ε)と,log2(C(r))をプロットして行き,グラフの傾きを読み取ることにより,相関次元を求める事が出来ます.
図で式の意味を示すとこんな感じ.
Fig.1
黒丸 - Pj
白丸 - {P1, P2, …, PN}
円の半径 - ε
H(ε-|Pj-Pi|)は,Pjを中心とする半径εの円(球)にPiが入っていれば1を,入っていなかったら0を返すというわけです.
■計算例
・Hénon写像
xt+1=1-axt2+byt
yt+1=xt
a=1.4
b=0.3
Fig.2
logε∈[-6,-4]について最小自乗法により計算した相関次元
D=1.23753
畑政義写像
zn+1=f1(zn) or f2(zn)
f1(z)=az+bz~
f2(z)=c(z-1)+d(z~-1)+1
(z=x+yi => z~=x-yi)
・以前,次元が約1.736であるといったフラクタル図形
a=0
b=0.45+0.5i
c=0
d=0.45-0.5i
Fig.3
D=1.74996
・Koch曲線
Koch曲線のハウスドルフ次元はlog4/log3≒1.26186ですが果たして….
a=0
b=0.5+0.3i
c=0
d=0.5-0.3i
※以前紹介したパラメータと違いますが,それも含めて多分これらのパラメータは正確で無いです.
Fig.4
D=1.27587
・C曲線
C曲線のハウスドルフ次元は実は2です.
a=0
b=0.5+0.5i
c=0
d=0.5+0.5i
Fig.5
D=1.94509
と,こんな感じです.
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