2009年11月11日水曜日

ねこぢる草

たまにはアニメーションについてでも.

『ねこぢる草』

発売:2001年2月21日
原作:ねこぢる
監督:佐藤竜雄
脚本・演出:佐藤竜雄,湯浅政明
絵コンテ・作画監督:湯浅政明
時間:33分

あらすじ:
(ある日)にゃーこは,死神に魂を半分奪われてしまい元気が無くなってしまう.そんな姉(にゃーこ)を気遣い,にゃっ太はにゃーこを連れてサーカスへ.だが,2人はそこから不思議な世界に迷い込んでしまう.果たして2人は無事に帰って来れるのか…

原作者のねこぢるは,1990年に『ガロ』にて『ねこぢるうどん』でデビュー.作品の多くは猫を主人公とする形式でした.特に「にゃーこ」・「にゃっ太」の姉弟を主人公とする連作は人気が高く,一見可愛いキャラクターが繰り広げる不条理・残酷なストーリーは,一部でカルト的な人気を得ていました.彼女は1998年,自殺により31歳の若さで亡くなっています.
その後,作られたOVAが『ねこぢる草』です.

この作品ではオリジナルストーリー(あらすじ参照)を軸に『ねこぢるうどん』の各シチュエーションを織り込んであります.
夢を見ている,極端に言うと臨死体験にも似た展開は何度見ても飽きが来ません.また,短編ですので非常に密度が濃く,映像作品として完成度の高いものとなっています.ラストシーンは是非自分の目でご覧になって下さい.

ちなみにこの作品では湯浅政明の存在が大きく,彼の作品の特徴が強く表れていると思います.
詰まる所,劇場版『クレヨンしんちゃん』の作画のような,具体的には強烈なパースや特徴のある気持ちの良い動きです.







時間があれば,一度見てみることをお勧めします.

0 件のコメント: