2009年2月22日日曜日

カオス #4 マンデルブロ集合

きっと,誰もが見たことある,そう信じているのが下図です.


Fig.1 Mandelbrot set

この図はマンデルブロ集合を可視化したものです.

マンデルブロ集合とは,ブノワ・マンデルブロ(Benoît B. Mandelbrot)が発見したものです.彼は,フラクタルの父として著名です.

定義:
マンデルブロ集合とは,次の漸化式

zn+1=zn2+C
z0=0

において,lim(n→∞)znが発散しなかった時の複素数C全体の集合.

というわけで,たった数行で説明できるものです.複素数を知っている人なら,理解できます.Fig.1で言うと,黒い部分がマンデルブロ集合です.カラフルな所はマンデルブロ集合ではなく,znの発散速度に応じて,色づけしたものです.

ちなみに,実際の計算時には
zn=xn+yni
C=a+bi
=>
xn+1=xn2-yn2+a
yn+1=2xnyn+b
としています.

z2ときたら,z3がどうなるか知りたくなります.というわけで,指数を3,4とした時のものが下になります.


Fig.2 zn+1=zn3+C


Fig.3 zn+1=zn4+C

指数が2の時には一つだったダルマ状のモノが段々増えていきます.nを指数とすると,n-1個のダルマが出来るようです.

ついでに指数が1の時も…


Fig.4 zn+1=zn+C

これらの図形は自己相似っぽいフラクタルです.厳密には,拡大すると少しずつ違った図形となるらしいです.

ちょっと配色を変えたり,拡大したものを下にチョコチョコと載せておきます.

ギャラリー


Fig.1の一部を何倍かに拡大したもの.同じような形が出てきます.絵としてはこちらのほうが綺麗です.


Fig.1の一部を何倍かに拡大したもの.


割と綺麗に描画出来てると思います.


配色を変更.


こんな風に見える場所もあります.

次は,さらに指数が小数だとどうなるかを紹介しようかと思います.

参考文献

Wikipediaの執筆者たち.“マンデルブロ集合”.<http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AB%E3%83%96%E3%83%AD%E9%9B%86%E5%90%88>.Wikipedia.(参照2009年2月22日)

森川浩.“マンデルブロー集合”.<http://www2.neweb.ne.jp/wc/morikawa/man.html>.数理科学美術館.(参照2009年2月22日)

0 件のコメント: